・スナック菓子うまい棒は42年の歴史で初となる値上げ
・電気、ガス料金値上げ、電気料金は過去5年間で最高水準
・農業資材の高騰止まらず、野菜価格にも影響
・アサヒ飲料は計163品(全商品の約6割)の価格を4~16%程度引き上げると発表
米IMFの示すデータ(日本のインフレ率)からは日本は晩年デフレ?低インフレ?時代を歩んで来た事が見て取れるが、ここに来て値上げ、値上げ、値上げと物価上昇が止まらない。
欧米各国に追随する形でロシアに対し未だイキリ散らす日本。日露関係は悪化し、液化天然ガス、非鉄金属、石炭原油および粗油、魚介類の値上がりは避けられず、今後の見通しは暗い。
しかしながら、物価が高騰しているのは、日本に限った話ではない。これは2000年〜現在にかけてG7主要7ヶ国と日本とで比較したインフレ率。
これを見ると一目瞭然で日本がいかに低物価であるかが分かる。低物価(物価安)は良い事ではないのか?
→物価が下がる
→企業の売上が減少する
→従業員の給与が減る
→低賃金である為、購買意欲がなくなり商品やサービスへの消費が減る
→企業の売上が減少する
ー経済学としては、このようなデフレスパイラルに陥るとされており、良しとされない。現に昨今、日本人の低所得化が浮き彫りになりつつある。これは各国の平均賃金を示す。
国力を示すとされるGDPでは日本は上位に位置するものの、平均賃金が低い。何故か?
ー内部留保優先の経営体質は元より、本質としては労働市場の流動性が低い所に起因するのではないかと考える。つまり日本の場合、賃金を上げなくとも従業員にすぐに辞められてしまうという危機感が企業に無い。
結果として、物価は安いものの、賃金も安いのが日本。*物価が上昇している先進国では、それに比例する形で賃金も上昇している。
為替ではドル円は一時1ドル130円代をマークし、原油価格と相関関係にあるとされるカナダドル円では一時、100円台をマークした。
各国主要通貨に対しても円を売る動きが広がり、円安が加速。
この円安の原因は米ドルとの金利差にあるとされるが、いくら安全資産とされる日本円であっても、世界の基軸通貨である米ドルとでこれだけの金利差があれば、円を売ってドルを買う動きが広がって当然だと言える。
低物価、低賃金、低金利、そして低成長の4低ニッポン。
そして今後想定される物価高と円安。物価が上がっても賃金は上がらず、消費が減り企業の業績も下がる。おまけに低金利な日本円は売られ輸入品は高騰。
「スタグフレーション」
高度経済成長期のインフレとは違い、悪いインフレが始まる事はほぼ間違いないだろう。