今回ご紹介するグランビルの法則とは、アメリカの著名な投資分析家であるジョセフ・E・グランビル氏が考案したもので、主に8つの売買シグナルから構成される手法です。
また、この手法が考案されてから、すでに50年以上の月日が経っていますが、未だに世界中の投資家達に認知されており、移動平均線を用いたチャート分析の初歩として是非覚えて置きたいチャート分析法です。
目次
買いシグナル編
買いシグナル①
移動平均線が下落後、横ばいになるか上昇しつつある局面で、ローソク足が移動平均線を下から上にクロスした場合。
・下落後、横ばい及び上昇しつつある局面では、その後上昇トレンドへの転換を告げるシグナルになります。
買いシグナル②
移動平均線が上昇している局面で、ローソク足が移動平均線を上から下にクロスした場合。
・主に、上昇トレンドの中での「押し目買い」ポイントを告げるシグナルになります。
買いシグナル③
ローソク足が上昇する移動平均線の上にあって、移動平均線に向けて下落するもクロスせずに再び上昇した場合。
・クロスせずに再び上昇する局面は、マーケットの買い圧力が高まる直前に出やすいシグナルであり、「押し目買い」ポイントに変わりはありませんが、短期狙いで迅速な売買が必要になるパターンが多いです。
買いシグナル④
移動平均線が下落している局面で、ローソク足が移動平均線とかけ離れて大きく下落した場合。(乖離)
・移動平均線乖離率と同じく、ローソク足と移動平均線が大きく離れると修正が起こるという動きを狙うシグナルです。
売りシグナル編
売りシグナル①
移動平均線が上昇後、横ばいになるか下落しつつある局面で、ローソク足が移動平均線を上から下にクロスした場合。
・買いシグナル①と逆で、上昇の後の横ばいか下落しつつある局面で、ローソク足が移動平均線を上から下にクロスしたら、下降トレンドへの転換を告げるシグナルとなります。
売りシグナル②
移動平均線が下落している局面で、ローソク足が移動平均線を下から上にクロスした場合。
・下落トレンドの中での、「戻り売り」を告げるシグナルになります。
売りシグナル③
ローソク足が下落する移動平均線の下にあり、移動平均線に向けて上昇するもクロスせずに再び下落した場合。
・②同様、戻り売りを告げるシグナルになります。また、この場合は短期狙いの売買が必要とされます。
売りシグナル④
移動平均線が上昇している局面で、ローソク足が移動平均線とかけ離れて大きく上昇した場合。 (乖離)
・買いシグナル④と逆で、ローソク足と移動平均線の乖離が広がったら、、修正の為に下落する可能性が高いという習性を狙ったシグナルです。
まとめ
グランビルのそれぞれの法則は、高値圏で出やすいもの、安値圏で出やすいもの、トレンドでの一過性のタイミングを計るものなど、様々な状況を切り取っています。
ローソク足と移動平均線の「形」を見るだけではなく、発生した場所を把握する事が、非常に重要だと言えるでしょう。